宝麗化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:片桐崇行)は、宝麗奥蜜思グループの研究開発と生産を担当し、異なるプラスチック材質を分離する容器技術の開発に成功した。この技術は、三菱化学株式会社(本社:日本東京都千代田区、代表取締役社長:筑本学)が製造する水溶性特殊材料(ニチゴG-Polymer商標)中間層として、廃棄容器を水に浸して攪拌するだけで、異なる材質を分離することができる(図1)。この画期的な技術は、高品質なリサイクル材の回収とリサイクルを実現し、従来、材料回収が困難であったラミネート構造容器の回収を可能にした。
図1.開発された「水分離型」容器
実現するために持続可能な化粧品容器のための取り組み
ポリオミセホールディングスは、2029年までに化粧品プラスチック容器と包装材料の100%持続可能な設計(4 R*)を実現し、プラスチック使用量を削減し、リサイクルを促進することに力を入れている。
*削減/再利用/交換/回収
化粧品容器は、内容物を紫外線や酸素などの影響から保護する必要があるほか、使い勝手とデザインの美しさを両立させる必要があるため、容器の種類に応じて多層プラスチック複合構造を採用することが多い。しかし、異なる材質間の密着により材質別分離が困難となり、高品位生地の回収が困難となるという課題があった。
分離を前提とした容器設計
水溶性中間層を用いた異なる材質の分離
この課題に対して、宝麗化成工業は水に可溶な特殊材料(Nichigo G-Polymer商標:ビニルアルコール系樹脂)中間層として、廃棄容器を粉砕した後、水中で洗浄処理を行うことで異なる材質を分離する材質分離技術を開発した(図2)。この技術は多層構造容器に適用され、簡便かつ低コストで高品質再生材料を回収することができ、材料回収の推進に大きく貢献した。
本技術の核心はNichigo G-Polymerである商標水に溶ける特性に加え、ガスと油脂を遮断するバリア性能を備え、内容物の品質保持に役立つ。この材料は生物分解性を有する環境保護材料であり、持続可能な容器設計の実現に役立つ。日本で化粧品容器に本材料を応用するのは初めての試みである。
図2.研究開発技術概念
応用範囲の拡大と回収革新
「分離可能」を基準に
この技術は、回収が難しいと考えられているホース容器で実現されており、その応用範囲はホース容器に限らず、より幅広い分野で利用されることが期待されている。分離前提の容器設計は、プラスチックリサイクル概念の大幅な進化を推進するマイルストーンになる可能性がある。
宝麗化成工業は、廃棄容器を材質ごとに分離回収する新しい回収プログラムを世界に広く普及させ、材料回収の革新と持続可能な発展目標(SDGs)の達成に貢献することに力を入れる。
三菱化学は資源循環に役立つ原材料を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献する。
Nichigo G-Polymerについて™
Nichigo G-ポリマー商標の特性
Nichigo G-ポリマー
商標ガスバリア性、押出成形性、水溶性、延性、生分解性を兼ね備えたブタンジオール−ビニルアルコール共重合樹脂(BVOH)である。図3に示すように、食品包装材のバリア材として広く用いられているエチレン−エタノール共重合樹脂(
EVOH の)よりも低湿度環境で優れたバリア性能を示しています。ガスバリアパッケージでは、空気中の酸素の侵入を防止して内容物の酸化を抑制することができ、パッケージ内に不活性ガスを注入する際に不活性ガスの逸散を防止することができ、賞味期限の延長と食品ロスの低減に役立つ。現在、欧州を中心に乾燥食品包装などの分野のバリア材としての応用範囲が拡大している。
图3. Nichigo G-ポリマーTMのガスバリア性
Nichigo G-ポリマー商標水溶性
包装材のリサイクル
Nichigo G-Polymerを採用商標多層包装材の中間ガスバリア層として、その水溶性を利用して材料回収を行う包装設計を実現することができる。
Nichigo G-Polymerを採用した商標中間層の多層包装として粉砕及び水洗処理を行い、Nichigo G-Polymer商標水に溶解すれば、多層包装の各層を分離することができる。三菱化学の検証を経て、分離、乾燥後のプラスチックフィルムは、押出造粒後に成功した純度95%以上の再生ペレットを用いた。
図4.Nichigo G-Polymerを利用した商標
水溶性性能の新しい材料回収方案
複数の異なる材料
複合包装の分離回収方案
機能性を実現するためにナイロンやアルミニウム箔などの異なる材質からなる多層包装材が広く使用されているが、これらの包装材の回収は課題である。しかし、これらの多層包装に対しても、Nichigo G-Polymer商標中間層としては、粉砕及び水洗処理後も各層をはく離することができる。また、はく離後の樹脂比重差を利用して異なる樹脂を選別することもできる。
三菱化学は、ポリエチレン(PE)とナイロン(Ny)からなる多層包装に、ニチゴG-Polymerを使用していることを確認したことを実証した商標中間層としてPEとNyの2種類の樹脂を高純度で回収することができる。
図5.異なる樹脂を用いた多層体の比重分離実験